クラウドの本質は、ハードウェアや運用管理作業の負担を多数のユーザーで“割り勘”にすることだ。そのため、社内ITの規模が小さい中堅中小企業ほどクラウドを利用することで得られるメリットは大きい。ここではAWSクラウドを活用し、ITにおける課題を解決した中堅中小企業3社の事例を紹介する。

 「5年ごとに発生するハードウェア更新」と「運用管理負荷」に悩む従業員80名の鋼材加工企業が、CAD/CAMを含む社内システムのほぼすべてをクラウドに移行――。

 「サーバー老朽化」と「南海トラフ地震対策」への対策として、従業員8名の情報システム子会社が基幹系システムとリモートワーク環境をクラウドに移して構築――。

 「内部統制強化」と「運用管理負荷削減」に迫られていた従業員71名の国際会計事務所が、財務会計ソフトウェアパッケージをクラウドに載せ替え――。

 今、中堅中小企業が基幹系システムをクラウド利用に切り替える例が増えている。

 そもそも、クラウドの本質は、ハードウエアや運用管理作業に要する費用を多数のユーザーで“割り勘にする”ことによって生まれる「規模の経済」にある。そのため、社内ITの規模が小さい中堅中小企業ほど、クラウドを利用することによって得られるメリットは大きくなるはずだ。それにもかかわらず、多くの中堅中小企業はクラウドの利用にあまり積極的ではなかった。おそらく、「ウチのITは規模がそれほど大きくないから、オンプレミスのままでも回していける」と考えていたのではないだろうか。

 だが、グローバル化や少子高齢化など、中堅中小企業を取り巻く経済の情勢は厳しさを増しつつある。オンプレミスを使い続けることによる課題も深刻になっており、「これまで通りでなんとかなるはず」と考えていては企業の存続すら危うくなりかねない。

AWSクラウド活用のメリット
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