オンプレミスからクラウドへ。あるいはクラウドからクラウドへ。形態こそ異なっても、移行を成功させるために必ず踏むべきステップ、候補となる移行方法、それを実践する移行ツールなどは必ず存在する。どのようなアプローチでクラウド移行を考えれば良いのか。クラウド移行を成功させる具体的なポイントについて紹介していく。

 「クラウドのメリットはわかった。しかし、実際にどこから着手すればよいのかわからない」という声をよく聞く。そんな時に有効なのが方法論だろう。方法論がわかっていれば、それに沿って考えをまとめることができる。アマゾン ウェブ サービス ジャパンの瀧澤与一氏は「アプリケーションをクラウドに移行する方法は 1 つではありません。お客様の状況に合わせた方法論を用意しています」と話す。

アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 技術統括本部 レディネスソリューション本部 本部長/プリンシパルソリューションアーキテクト 瀧澤 与一 氏

 クラウドのメリットを引き出すには、クラウドに最適化されたクラウドネイティブのアプケーションを新規で開発するという方法もあるが、既存システムをリフト&シフトする方法もある。同社ではこれら移行方式ごとの方法論が用意されている。

 主なものは、大きく2つ。クラウド導入フレームワーク「Cloud Adoption Framework(CAF)」と、マイグレーションを実践するための「Migration Acceleration Program(MAP)」だ。それに加えて、テクノロジー面での方法論としてのクラウド移行の7つのパターンである『7つのR』が提供される。

 まず、CAFによってクラウド移行に包括的にアプローチすることになるが、その際にまず押さえておくべきなのが6つの視点である。3つのビジネス的な視点である「BUSINESS」「PEOPLE」「GOVERNANCE」と、3つのテクニカルな視点である「PLATFORM」「SECURITY」「OPERATIONS」から構成される。

 前者3つはビジネス遂行能力、後者3つは技術的能力に焦点を当てるものだ。瀧澤氏は「この6つの視点から現状を分析し、全体を俯瞰した上でマイグレーション戦略を決めていくことが重要です」と話す。

クラウドの導入は全体を俯瞰しながら進めることが重要
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