システムに変更を加えるのかどうか

 「『7つのR』は、既存のシステムの移行パターンを7つに整理したものです。それぞれのアプリケーションやデータベースの置かれている状況やタイミングを考慮して最適なRを選定していきます」と瀧澤氏は話す。それでは一つひとつ見ていこう。

 まず代表的なのが、「リロケート(Relocate)」と「リホスト(Rehost)」だろう。リロケートは、オンプレミスにあるVMWare環境をAWS上のVMWare Cloud on AWSに移行することだ。既存のアプリケーションやデータベースには何の変更も加えない。

 もう一つのリホストも既存のアプリケーションやデータベースには何の変更も加えない。そのままクラウドへ移行することを指す。アプリケーションが稼働しているプラットフォームからシステムイメージをそのままAWSの環境に移行するだけだ。

 それ以外のものは変更を伴うものだ。「再購入(Repurchase)」は既存の製品を別の製品に切り替えることだ。既存のアプリケーションは廃棄される。特に既存のライセンスモデルの製品からSaaSモデルの製品に切り替えることを指す場合が多い。既存の顧客管理システムをSalesforce.comに切り替えることなどが代表例だ。

 「リプラットフォーム(Replatform)」は、クラウド移行にあたって、クラウドの機能を活用するために、部分的に最適化を行うものだ。オンプレミスのデータベースをAWSで提供されているデータベース機能に移行するなどである。

 そして、クラウドのメリットを最も引き出すことができるのが「リファクタリング(Refactor)」である。