企業におけるクラウド活用が広がることで、新たな課題も浮上しつつある。従来のオンプレミスにクラウドが加わり、運用面が複雑になっているのだ。そこで稼働環境を選ばないコンテナ化への注目度が高まっている。既存アプリのモダナイゼーションを含めて、どうコンテナ化を進めればよいのだろうか。

 コンテナ技術とはアプリケーションの実行環境を抽象化して格納するものであり、運用環境から切り離してアプリケーションを移動させることができる。言い換えれば、ITインフラ環境を選ぶことなく、アプリケーションを稼働させられる。

 今後クラウド活用がさらに広がると、企業のITインフラは複雑化する。これまでのオンプレミスに加えて、プライベート・クラウド、パブリック・クラウドが混在するようになる。また、複数のパブリック・クラウドを併用するマルチクラウドも当たり前になり、運用管理面での負荷の増大が懸念されている。

 こうした環境下で威力を発揮するのがコンテナ化である。アプリケーションをコンテナ化しておくことで、運用管理の複雑さから解放される。このコンテナ化にいち早く舵を切ったのが、IBMである。

日本アイ・ビー・エム株式会社 クラウド & コグニティブ・ソフトウェア事業本部 ハイブリッドクラウド CTO 高良 真穂 氏

 日本IBMの高良真穂氏は「IBMは100年の歴史の中でたくさんの改革を行ってきました。今、取り組んでいるのが、コンテナとハイブリッド・クラウドです」と語る。それを象徴しているのがRed Hatの買収と統合である。

 IBMは自社のミドルウエアのコンテナ化を推し進め、コンテナ化されたアプリケーションを管理するオープンソースであるKubernetesに対応させ、DBaaSやWatsonなどのサービスを提供してきた。現在では数千規模のKubernetesクラスタを管理する世界有数の大規模クラウド事業者へと変貌している。

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