多くの企業でデータベース移行が課題となる一方で、データベースの進化も著しい。2019年には「SQL Server 2019」がリリースされ、フルマネージドPaaSである「Azure SQL Database」も提供されている。SQL ServerをMicrosoft Azure(以下、Azure)へ移行することで、大幅なコストダウンとセキュリティプログラムの延長が可能になる。移行に伴う特典やデータベースのモダナイゼーションの戦略について解説する。

 今、多くの企業がデータベースの移行の問題を抱えている。古いバージョンのソフトウエアサポートの終了や、ソフトウエアやハードウエアの更新、システムの成長で、現在よりも大きなリソースが必要になっている場合も多い。さらに、ソフトウエアライセンス価格の負担、ハードウエア設置場所の契約期間の終了、利用中のバージョンの新規要件への対応機能の不足、DXに取り組むためのアプリケーションのモダナイズなどの理由で移行を検討している企業もある(図1)。

図1 データベースの移行の理由やタイミングは企業によって異なる
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 一方で、データベースサーバーの進化も著しい。「SQL Server 2008」から7世代目にあたるSQL Serverの最新バーション「SQL Server 2019」には多くの新しい機能がサポートされている。すべてのデータに対するインテリジェンス、Apache SparkとHDFS(Hadoop Distributed File System)を備えたBig Data Cluster、機械学習、データの分類によるコンプライアンス監査機能、クロスプラットフォームツールAzure Data Studioなどで、データに関する課題を解決する。

 さらに、マイクロソフトはフルマネージドなPaaSのサービスとして、SQL Serverを利用する「Azure SQL Database」も提供している。Azure SQL Databaseでは今までのSQL Serverの知識/資産をそのまま活かすことができ、データを活用するという点に力を注いでいる。これによって、利用企業はOSやSQL Serverの手動アップグレードとソフトウエアメンテナンス作業から解放されるとともに、柔軟なリソース調整、Azureのみに実装されている機能の活用と運用の効率化が実現する。そうした中、SQL ServerをAzureに移行するメリットはどこにあるのだろうか。