約8万人がテレワークへと移行

 2020年7月6日、富士通は新型コロナウイルス感染症の拡大以降、急速に浸透したニューノーマルの動きを受けて、製造拠点、顧客先常駐者を除く約8万人の国内グループ従業員を原則テレワーク勤務とする。

 時間や場所にとらわれない働き方を加速することで、将来的にはオフィスを半分にまで削減する。固定のオフィスは順次減らしていくものの、代わりにエリアごとに中核オフィスやサテライトオフィスを設置。各拠点対応のTV会議システムやインフラ導入により、テレワークにフィットした場所づくりを進める。

 大胆な施策の背景には、計画的に進めてきた社内環境の整備がある。2015年から働き方改革の一環としてテレワークの検討を始め、2017年4月にはテレワーク勤務制度を導入。2019年にはグループ全体から5万人がテレワーク・デイズに参加し、1週間連続の終日テレワークを実践した。

 これら社内体制の推進を、盤石なITインフラが支えている。軸となるのはVDI(Virtual Desktop Infrastructure:仮想デスクトップ基盤)だ。仮想デスクトップによるワークスタイル変革を掲げ、デスクトップデータをデータセンターに集約。PC持ち運びによる紛失やデータ漏えいのセキュリティリスクを排除し、あらゆる状況でも社員が通常の業務環境を維持することが可能となった。

富士通におけるVDIによるワークスタイル変革のイメージ
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 VDIのポイントとして重視したのは、冗長性を確保したシンプルなシステム構成、保守や運用管理の効率化、構築後のスケールアウト/アップの簡易化の3点。しかし、従来型のVDIではシステム(OS)領域用のストレージが必要となり、仮にストレージのトラブルがあった場合、システム全体に障害が波及する可能性があった。そしてVDIの増加に伴うストレージの設計/構築の煩雑化、物理的な設置スペースの確保、各ハードウエアに精通したエンジニアの配置なども課題となっていた。こうした課題を解決したシステムを、次ページで詳しく紹介する。

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