増えている口臭への不安、ビジネス機会の損失にも

 「職場の同僚やお客様に嫌な思いをさせたくない」と考える人が増えている。気にするものの代表例が、「口臭」だ。最近では「スメハラ(スメルハラスメント)」という言葉も生まれている。そうした中、自分の口臭が不安で積極的なコミュニケーションが行えないといった人が増えているという。

 また、立ち寄った店舗の接客スタッフの口臭が気になった場合、その店で買うのをやめる人もいるだろう。この場合、店舗側にとっては、口臭が原因でビジネス機会を損失してしまうことになる。このように、においは単に人に好かれるかどうかにかかわるだけのものではなく、ビジネスにも影響し得るものなのだ。

 そこで大手日用品メーカーのライオンは、この状況に対する解決策を提案している。といっても、ライオンが生業とする洗剤や歯磨き、化学品といった物理的な製品によってではない。同社は、2019年5月に口臭ケアサポートアプリ「RePERO」を法人向けにリリース。においの不安をITの力で払拭する、これまでにないサービスとして打ち出したのである。

ライオン株式会社
研究開発本部
イノベーションラボ
副主席研究員
石田 和裕氏

 「RePEROのバックエンドではAIが稼働しています。利用者に舌を撮影してもらい、その画像をAIで解析することで、舌の汚れなどの情報を基に口臭リスクを判定・表示する仕組みです」とライオンの石田 和裕氏は説明する。

 このRePEROのバックエンドは、わずか半年程度の短期間で開発され、その後も改善を続けながら精度を高めている。果たして、開発のプロセスでは何が、どのような手順で進められてきたのか。ライオンの取り組みをひもとくことで、高度なAIサービスを具現化するためのポイントを検証したい。

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