テレビ会議で地理的な問題は解消されても課題は残る

 様々なテクノロジーが登場する中、社員のいる「場所」や、拠点間の「距離」はもはやビジネスコミュニケーションの障壁ではなくなりつつある。特に、大勢が集まって行う会議は、何年も前からテレビ会議システムによる遠隔会議が可能で、時間さえ合わせれば、どこにいても会議に参加できる仕組みが存在している。

 ただ、こと海外とのコミュニケーションを考えると、ITインフラだけでは解消できない障壁も残っている。それが「言語」の問題である。

 例えば、国内の本社と海外拠点の現地スタッフとの間でテレビ会議を行う場合、やり取りには日本語ではなく英語を用いるケースが多いだろう。となると、本社側の参加者も英語に精通していることが前提となる。

 もちろん、英語に堪能な社員が逐次通訳しながら会議を行う方法もあるが、その都度会話が途切れるため話し合いの効率が落ちてしまう。また、システム開発に関するものなど、専門用語が多数登場する会議において、主体となる技術者が英語を話せない場合などは、たとえ通訳を立てても通訳はシステム開発のエキスパートとは限らないため、専門技術者同士の深い議論を交わすことが難しくなる。そうなると、会議そのものの実施意義が低下してしまうことは否めないだろう。

 特に最近は、M&Aや合併、企業間コラボレーションの加速などによって、海外の拠点や企業と接する機会が増えている。言語の壁がビジネスの妨げになるシーンも増えているのだ。

 そこで最近、注目を集めているのが「AI翻訳」である。既に複数のサービスがインターネット上でも提供されているため、何らかのかたちで利用したことがある人は多いだろう。この技術の進展により、いよいよビジネスコミュニケーションにおける言語の壁が取り払われようとしている。

 本稿では、テレビ会議の現場におけるAI翻訳ソリューションについて、その詳細と実際の活用例を見ていく。

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