業界に先駆けた仕組みを多数開発してきたアパホテル

アパホテル株式会社
代表取締役社長
元谷 芙美子氏

 都市開発をはじめ、建設、不動産、ホテルなど幅広い事業を展開するアパグループ。中でもホテル事業はアパホテルのブランド名で広く知られている。1984年12月、第一号ホテル、アパホテル〈金沢片町〉の開業以来、年々ホテル数を拡大しており、2020年1月末現在で全607ホテル、約9万7000室を展開(建築・設計中、海外、FC、パートナーホテルを含む)している。また、年間客室稼働率約90%(2019年11月期末実績)という数字は業界でも屈指の高水準である。

 強みはホテルの土地、建物、運営を一体として経営していることだ。これにより、グローバルネットワークのホテルチェーンとしての迅速な展開や、サービスの高度化、ブランド力向上に向けた施策を素早く展開できる。

 実現したものの1つがスピーディーなチェックインのシステムだ。アパ直(アパホテル公式サイト・アパアプリ)で予約済みのアパホテル会員は、フロントに設置された機器にQRコードをかざすだけでチェックインを開始でき、事前クレジット決済をすることで、チェックイン手続きをアパアプリ内で事前に済ませることも可能となった。(フロントへの立ち寄りは必要)また自動チェックイン機は、すべての予約経路に対応しており、スムーズにチェックインを完了することができる。

アパグループ株式会社
代表取締役社長
元谷 一志氏

 「ホテル到着後は、なるべく早く部屋でくつろいだり、仕事に取り掛かったりしたいと考えるお客さまが多くいらっしゃいます。スムーズなチェックインは顧客満足(CS)に直結すると考え、独自に開発しました」とアパグループ株式会社 社長の元谷 一志氏は話す。ほかにも、電話予約が主流だった1990年代後半にいち早くインターネット予約を開始し、2017年にサービスを開始したアパアプリは、2019年10月に100万ダウンロードを達成するなど、CS向上のために新分野に挑戦する精神は同社のDNAとして現在まで受け継がれている。

 だが、人気ホテルならではの課題もあった。それは混雑時間帯における顧客満足度の維持/向上である。チェックインのピーク時間帯における各ホテルのフロントスタッフは多忙を極める。「対面」での接客対応に加え、予約や問い合わせなどでかかってくる「電話」の対応もしなければならないからだ。とはいえピーク時間帯だけ人員を増やすことは現実的ではない。そのため、特にチェックイン/アウトの時間帯には対面応対に加え電話応対もしなければならず、フロントにおける効率的・効果的な対応に向けた改善が必要になった。

 アパホテルはこの問題をどう解決したのか。

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。