新規ビジネスの創出だけがDXではない

 デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が情報システム部門のミッションになって久しい。

 一般にDXというと、最新のデジタル技術を活用して付加価値の高い新製品やサービス、および新しいビジネスモデルを創出するというイメージがあるが、必ずしもそれだけではない。例えば、競争力の強化に向けて外せないのが、既存の業務プロセスの変革である。長年、人手で行ってきた非効率な業務をデジタル技術で効率化することで、ビジネス部門の業務課題を解決し、組織力を向上できる。このように、より地に足の着いた領域から着手し、スピーディーに成果を生み出すことも、DXに取り組む情シス部門にとって重要な視点といえるだろう。

 それには、ビジネス部門の業務を「見える化」することが前提となる。存在する業務/作業の種類や具体的なプロセスを明らかにし、進捗状況をすぐに確認できるようにしない限りは的確な改善につなげることは困難だからだ。

 無論、そのための方法は以前から存在している。BPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)などの専用ツールを用いて、改善に取り組んできた企業は少なくないだろう。

 だが、今回お勧めしたいのは、情シス部門自身が使い慣れたツールを転用することで、ビジネス部門のプロセス変革を推進する方法だ。専用ツールの場合、情シス部門はシステムの導入・運用支援が主な役割になるため、改革に深く関与できないケースが多い。一方、使い慣れたツールであれば、ビジネス部門の課題解決に向けて一歩踏み込んだ提案が行いやすくなる。発展的な活用方法を含め、自らの経験を基にした施策の推進が可能になる。

 具体的に、どんなツールをどう使えばよいのか。ユースケースと併せて見ていこう。

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