ITリーダーの89%が課題と感じる「データのサイロ化」

 国内でも急速に拡大しているデジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組み。既存のビジネスの枠組みに固執せず、デジタル化を推進させられるか否かが競争力を左右する時代になっている。

 そこで重要性が高まっているのが、アプリケーション開発のスピードだ。デジタル技術を駆使した新サービスを迅速に提供し、速いサイクルで改善し続ける。これにより、新しく質の高い顧客体験を提供することがDXの重要な目的になるからだ。

 しかし現実には、十分な開発スピードを実現できている開発現場は少ない。大きな要因は、社内のあちこちにデータが散在していることである。

 例えば、注文の履歴や出荷状況を顧客自らが確認できるWebサイトの構築を考えてみよう。これをつくるには、サイトのシステムが社内の受発注システム、出荷システムのデータにアクセスできなければいけない。しかし、これらのデータへのアクセスが専用画面でしか行えない企業は多いため、多くの場合、データを一度取り出し、それをサイトのシステムに取り込むといったひと手間が必要になる。また、データを取り出す際は各システムのオーナーに依頼する必要があり、そのための協議も必要になるだろう。社内システムがサイロ化しているために、データへのアクセスが効率的に行えない状態が存在するのだ。この状況でDXを推進するのは、不可能に近い。

 実際、世界800人のITリーダーに行ったある調査(※)でも、85%が「インテグレーションの課題がDXの取り組みを遅らせている」と感じており、89%が「サイロ化されたデータが最大の課題」と回答した。また、「データを統合し、DXを成功できない場合には収益に悪影響が及ぶ」と考えるITリーダーは90%に上った。

 このように、システムそしてデータのサイロ化を解消することは、DXの前提条件であるがゆえ、企業にとって喫緊のミッションといえる。その処方箋を次ページ以降で紹介する。

※「2020 接続性ベンチマークレポート 世界800人のITリーダーのインサイト」、MuleSoft、2020年

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