DX推進の流れは業界問わず起こっており、金融業界とて例外ではない。みずほ銀行では、個人顧客向け預金口座の開設および各種変更手続きを従来紙ベースで行っており、デジタル社会が広がる中、顧客体験は十分ではなかった。それを受け同行では「Pega Platform」(ペガ プラットフォーム)を活用し、「デジタル時代の銀行のあるべき姿」を目指すことにした。
顧客体験のために求められる銀行手続きのデジタル化
三菱UFJ銀行や三井住友銀行、いわゆる3メガバンクと呼ばれる銀行の中で、47都道府県すべてに店舗を構えるのはみずほ銀行ただ一つだ。約2,400万人の個人顧客を抱え、日本の人口の5人に1人はみずほ銀行の口座を持っていることになる。
同行は「ともに挑む。ともに実る。」というパーパスを掲げ、伝統的な銀行業務と、新しいデジタル技術を融合させようと現在動いている。「銀行には、お客様からお預かりした資産が集まっており、これをしっかりと守ることこそが銀行の使命です。しかし時代が激しく変わる中、旧式の方法に固執していると、時に過度な手続きをお客様に課してしまうことになりかねません」と、みずほフィナンシャルグループ 執行役員 リテール・事業法人カンパニー副カンパニー長 兼 グループ副CDOの宇井昭如氏は説明する。

信頼性を担保しつつ、同時に利便性も確立することが、みずほ銀行が考える「デジタル時代の銀行のあるべき姿」なのだ。
みずほ銀行の個人向けサービスでは、店舗・コンタクトセンター・デジタルそれぞれを有機的に融合させた戦略を打ち出している。ショッピングモールや駅前など人々が日常生活で行きやすい場所に展開している「みずほのアトリエ」もその取り組みの一例だ。バックオフィスを持たない代わりにライフプランアドバイザーが常駐し、対面での相談を受け付けている。
そうした施策を打ち出す一方、口座開設や住所変更といった手続きでは対応が遅れていた。
「例えばダイレクト印字サービスによる住所変更には、まずお客様にWeb上で必要な情報をご入力いただき、その後に事務センターで申込書を印刷し送付、それに署名・捺印して返送していただいており、多くの手間と日数がかかっていました」と、みずほ銀行 決済ビジネス推進部 業務推進チーム 次長の金石馨子氏は当時を振り返る。
社会のスピードが加速していく中、郵送を伴う紙ベースでのやり取りは顧客体験を損ないかねない。みずほ銀行はどのように「Pega Platform」)を活用し、各種手続きのデジタル化にこぎつけたのだろうか?