生成AIの活用は、中小企業にこそ追い風となる可能性を秘めている。一方で、大企業のように扱える人材がいない、そもそも生成AI自体に対する理解が進んでいないことなどを理由に、まだまだ普及が進んでいないのが現状だ。中小企業に特化したセキュア生成AIサービス「MAKOTO」を提供するミツイワでCDOを務める稲葉善典氏と、MAKOTOの開発にあたりAzure OpenAI Service(以下、AOAI)の導入を支援したSB C&SのAI推進室室長の土肥達郎氏が、中小企業が目指すべき生成AI活用を語った。

“すべて解決する”という生成AIへの誤解
稲葉 国内の大企業の多くは、Microsoft 365 Copilotを契約している関係などから、少なくとも生成AIサービスに着手できる環境にありますが、中小企業の場合、まだまだ浸透していないのが現状です。導入できていたとしても、上手に使いこなせているケースは少ないと見ています。
その理由ですが、大きく2つあると考えています。1つは、中小企業は大手企業と比べてIT予算や開発人員が少なく、大規模な開発ができないことです。もう1つは、たとえ生成AIを導入しても、定量的な効果がはっきりとは見えないことがあります。
土肥 同感です。一方で、生成AIに対する過信も多く見受けられます。「生成AIを導入すれば、社内のデータを勝手に分析して、すべて解決してくれる」と考える声も少なくありません。しかし、そもそも社内情報の電子化ができていなければ、生成AIは適切に機能しません。また、生成AIの導入で「コア業務で急速に成果が出る」と誤解されているケースも気になります。
稲葉 ミツイワもまさにその課題に着目し、2024年に新たに提供を開始した中小企業向け生成AIサービスの「MAKOTO」では、当社が伴走支援をする形で、ノンコア業務からスモールスタートできることを特徴としています。
土肥 まずはノンコア業務で生成AIを活用し、DXの土台を作る。そこで得た実績や、削減できた分の資金を基に、コア業務における「攻めの生成AI活用」に踏み出すというステップを私も推奨しています。
その意味でも、ITコンサルティングやシステム開発、通信インフラの運用管理などで、中小企業に特化したサービスで実績のあるミツイワによる伴走支援を重視した生成AIサービスは、理にかなったソリューションですね。