IT投資/利活用の意思決定権を取り戻すことが重要に

 経営層からは、日々「DXを推進せよ」「AIを活用して業務を効率化せよ」といった号令が飛んでくる。しかし、矢面に立つ情報システム部門の現場では、運用保守やインシデント対応などの業務が山積みで期待に応えるリソースがない――。多くの企業が、このような状況に直面しているのではないだろうか。

 特に中堅・中小企業においてリソース不足は深刻だ。社員数十名~数百名規模の会社の場合、社内に設置されたサーバーから個人用PC、基幹業務系パッケージ、グループウエアなどのアプリケーションまでを数名で管理しているケースは珍しくない。この状態では、どうしても外部のベンダーに依存する部分が増える。ベンダーに勧められるまま導入してきたシステムが増殖すると、IT環境の部分最適化が進む。何がどこで使われていて、どれくらいのコストがかかっているのか。情報システム担当者が把握できている部分が少なくなり、有効な改善策を見つけられなくなっている。

 また、現在企業のミッションとなっているAI活用は、このような状況と非常に相性が悪い。IT環境の実態が分からなければ、適切なデータをAIに与えて活用することも難しいからだ。ベンダーの提案通り、SaaS型のAIサービスを導入したものの、めぼしい成果は挙がらない。そのような残念な状況が次々と発生している。

 この悪循環から抜け出すためには、IT投資/利活用の意思決定権を自社に取り戻すことが不可欠だ。きっかけになるのが、専門家によるITインフラ診断である。次ページでは、既存ベンダーとは異なる観点からの「セカンドオピニオン」を基に、最適なIT環境を実現する方法を紹介する。

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