大容量のファイル転送など海外拠点とのデータのやりとりで苦労している企業は多い。特に、国内と海外の拠点を専用線でつなぐほどのデータボリュームがない中堅・中小企業にとっては悩みのタネだろう。
国内のオンプレ(自社運用)システムからインターネットVPNで海外拠点とデータのやりとりをしようとしても、回線がつながりにくいという状況に追い込まれることも少なくない。送信先の国の通信事情によっては、そもそも接続することができないケースもある。
しかし、こうした苦労話はもう昔話として懐かしむ時代になりつつある。シャーシー、ミッション、エンジン系など二輪車および四輪車用各種機能部品の開発・製造を行う山田製作所(本社・群馬県伊勢崎市)は、同社の海外拠点であるタイ、中国、米国とのデータ転送を大幅に改善。高速で安定した通信網を低コストかつ短期間で構築した。
メインの通信拠点間は10Gbpsの高速回線で結ばれ、ファイルの転送速度は28〜80%向上し、パケットロスは30%から1%に劇的に改善。しかも、同プロジェクトのシステム構築は1週間で、通信コストは4分の1となった。
これは同社だからできた特別なことではない。どの企業でも容易に実現できる。ちょっとした工夫で海外拠点との通信環境は劇的に改善される。ポイントはグローバルに展開するクラウドサービスのネットワークを活用することにあった。その方法とは。
