DXへの道筋にある「迷子」「ループ」の落とし穴
破壊的イノベーションの嵐が世界中で巻き起こっている。スタートアップや異業種から参入した企業が業界や産業構造を劇的に変え、序列をひっくり返してしまうような例も少なくない。例えば、インド発のユニコーン企業(評価額が10億ドル以上の未上場のスタートアップ)「OYO」は、創業からわずか6年で、客室ベース世界第2位のホテルチェーンに躍り出た。躍進を支えているのは、言うまでもなくデジタルの力だ。同社は、ホテルの立地や内装、ルームサービス、収支計画など、あらゆる面でAIを活用している。
DXに取り組まなければ、世界に太刀打ちできないどころか生き残りさえ危うい。そうした危機感のもと、日本でも多くの企業がデジタル活用に取り組んでいる。
しかし、焦るあまりに陥りがちなのが「とりあえずDX」による混乱だ。
典型的なのが、何から手を付けていいのか分からないという迷子。また、分かりやすいデジタル活用としてクラウドの導入から始めてみたものの、オンプレミスや多様なクラウド上にシステムが分散・乱立してしまい、IT統制やセキュリティの課題が新たに顕在化するという、課題のループにはまってしまう企業もあるようだ。
では、このとりあえずDX状態を脱して、しっかりと方向を定めたDXに歩みを進めるには、何から取り組むべきなのだろうか──。