学びの質の向上に向け、コミュニケーション改革が必須に
働きやすい環境を整備することで、社員のモチベーションを高め、業務の質や生産性の向上を目指す――。少子高齢化が進む日本において、働き方改革はあらゆる企業にとって避けて通れないミッションとなっている。組織再編などを含む、大々的な取り組みを進める企業も多いだろう。
成功に向けては様々な障壁を取り除く必要がある。代表的なものが、旧態依然とした音声コミュニケーション環境だ。「代表電話への外線着信はオフィスの固定電話で受ける」「担当者が不在ならいったん切ってかけ直す」。場所に依存しない働き方が主流となる中、こうした既存の音声コミュニケーション環境がボトルネックになるケースは多い。
そこで、この課題の解決に向けて取り組んできたのが、「KUMON」ブランドで知られる公文教育研究会(以下、KUMON)である。
子ども一人ひとりの可能性を発見し、その能力を最大限に伸ばす「公文式学習法」は、保護者や教育関係者にも高く評価されている独自メソッドだ。国内のみならず、世界50を超える国や地域で、幼児から高齢者まで幅広い年齢層に「学び」を提供している。
同社の教室事業の源泉は、全国の教室で子どもたちを指導する先生の指導力にある。そのため、KUMONの社員は先生と密に連絡をとり、指導内容のコンサルティングやアドバイスを行うことで、学びの質の向上と事業コンセプトの共有を図ってきた。ところが、事業拠点を再編することになり、それに伴って社員と先生の連携が不十分になる恐れが出てきたという。
新しいワークスタイルに柔軟に対応するスマートフォンの活用など、音声コミュニケーション環境の刷新を軸とした、KUMONの働き方改革とは。次ページ以降で詳しく紹介する。