アップデートすると使えなくなるリスク

 経済産業省が公開した「DXレポート」では、企業のレガシーシステムがデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を阻むと指摘されている。例えば、プラットフォーム自体が古く、新しい技術やシステムと連携できない、長年の運用の中でブラックボックス化されてしまっており、現在のビジネスに合わせた改修などが困難といった問題があるからだ。

 このようにいうと、多くの人はレガシーシステムとしてメインフレームのようなものをイメージするかもしれない。しかし、PC上で動作するパッケージソフトであっても同様の課題を抱えているケースもある。

 「Microsoft Access」は、その1つだ。過去25年以上にわたって、データ集計・分析、レポーティング、顧客管理、売上管理といった業務で利用されてきたMicrosoft Accessだが、バージョンアップやAccessファイルのメンテナンスを行わずに構築された当時のまま、今も利用しているという企業は少なくない。

 AccessをWindows 7上で動作させている場合、サポートが終了したWindows 7を使い続けるのは当然セキュリティ上の懸念がある。また、Access 2010そのもののサポートも2020年10月13日をもって終了する。そのため、OSやAccessのバージョンアップを考えなくてはならないが、同じAccessでもバージョンが違うと互換性が確保されていないケースがある。バージョンアップと同時に、使えなくなるリスクがあるわけだ。

 一方、継続利用を選択したとしても課題は残る。ベンダーなどと保守契約を結ばす、自ら運用しているケースが多いのもAccessの特徴だ。開発された業務システムは属人性が高く、担当者が異動や退職をしてしまうと、途端に誰もシステムの面倒を見ることができなくなる。これでは、一度トラブルが発生してしまうと致命的。システムが動かなくなったときには、業務やビジネスに多大な影響が出てしまう可能性がある。

 このような問題を抱えるAccessからの脱却を目指し、別の製品へのリプレースを行っている企業は多い。以下では、脱Accessにおいて、保守性などの課題を解消しつつ、単なるリプレース以上の新しい価値を得る方法を紹介していく。

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