データリテラシーが低い日本企業、日本全体では1.6兆円の損失に
デジタル変革(DX)への取り組みが広がることで、データ活用の重要性が改めて意識されるようになってきた。DXを実現するには、関係するあらゆる人々がデータから洞察(インサイト)を導き出し、それを実ビジネスで生かしていく必要があるからだ。しかしこれまで蓄積してきた膨大なデータと、アクションにつながる洞察との間には、大きなギャップが存在する。その必要性は感じていても、ギャップを乗り越えることに成功している日本企業は、意外と少ないというのが実情ではないだろうか。
興味深い調査データがある。欧米6カ国とオーストラリア、インド、日本の9カ国を対象に、データリテラシーが従業員に与える影響について、アクセンチュアとQlikが共同で実施した国際調査だ。データリテラシーとは、データを読み取り、活用し、分析し、データを使って議論する能力と定義されている。このレポートによれば、「データリテラシースキルに自信がある」と回答した従業員の比率は、世界平均で21%であるのに対し、日本ではわずか9%だったというのだ。
その一方で「データを資産として認識している」という日本の回答者は90%に上る。つまり必要性は理解しているものの、それを行動に移せている従業員が極めて少ないことが、数字で明確に示されたといえるだろう。
また「データを使う業務を先延ばしすることで、週当たり1時間以上を空費してしまう」という回答も46%に上った。この回答から年間の損失時間を算出すると35時間となり、これに日本全体の労働力人口や平均給与を掛け合わせると、日本全体で1.6兆円の損失を生み出していると指摘している。
日本企業のデータリテラシーはなぜこれほどまでに低いのか。そしてこの問題を解決するには、どのようなアプローチが求められるのだろうか。