なぜ従来型のファイルストレージでは行き詰まるのか

 AIやIoTといった先進技術の実用化により、大量データを高速に収集・分析し、新たなビジネスモデルや企業価値の創出につなげる取り組みが加速している。その対象となるのは、日々エッジで生成されるセンサーデータやヒューマンデータなどの「非構造化データ」で、従来型の業務アプリケーションで生成される「構造化データ」に比べ、10倍もの勢いで増加しているという。このため今後、テラバイト(TB)/ペタバイト(PB)クラスの膨大なデータを、いかに高効率かつ低コストで運用管理できるかが、データ駆動型ビジネスを成功に導く重要な要件となっている。

 データを階層構造で管理する従来型のファイルストレージ(NAS/RDBS)では、運用負担が大きいだけでなく、ストレージを追加する際にシステム停止を余儀なくされたり、一定レベルを超えるとストレージ拡張が困難になったりするなど、様々な課題が指摘されている。

 それでは、AI/IoT時代に求められるデータ管理基盤の要件とは何だろうか。そこには大きく4つのポイントがある。

①大量のデータ格納
数百TB~数百PBものデータ増加に備えるには、事前のサイジングが難しい。スモールスタートで、拡張時に性能と容量がリニアにスケールする柔軟な拡張性が必要になる。

②多様なデータアクセス/処理
従来型ビジネスで使われるCIFS/NFSに加え、データ駆動型ビジネスではS3/HTTPS、NO SQL、HDFS APIといった新しいアクセス方式にも対応しなければならない。

③高速なデータアクセス
AI/IoT時代では、デバイスや業務アプリといったデータ生成源(エッジ)に近い場所でのシステム配備やデータ処理・連携などの高速データアクセスが必要になってくる。

④単一のデータソース
運用管理コストを低減するには、ストレージ機器の乱立やデータのサイロ化を抑止することが必要。容量が増えても複数のアプリケーションから単一のデータソースとしてアクセスできる環境が求められる。

 こうした要件を満たす次世代型ストレージとして期待されているのがSDS(Software Defined Storage)だ。SDSはストレージソフトウエアがハードウエアから分離されているアーキテクチャを指し、あらゆる業界標準の環境で動作するように設計されている。

 こうした様々な課題を解消するSDSの実現にはどのようなアプローチがあるのか。そのヒントを探るべく開かれたのが、オンラインセミナー「ビッグデータとAIが変えるストレージ選びの新常識」(日経クロステック Active主催)だ。

 ここでは、その内容をひも解きながら、今後必要となるストレージ像について考えてみたい。

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