情報の格納場所が複雑化し必要なファイルが見つからない

「あのプレゼンデータどこだっけ?」
「この顧客データの資料は、確か以前に別の部署が使っていたよなぁ。どこの部署だったかな」
「ようやく見つけたよ、この資料! あれ? これよく見ると古いバージョンじゃないか…」

 必要な資料やデータを参照したいと考えたときに、誰もがこのような経験をしたことがあるのではないだろうか。こうした資料やデータを探す時間はムダ業務でしかない。近年は、デジタルトランスフォーメーションだ、デジタル変革だといわれているが、このムダ業務は全くなくなっていない。むしろ最近は増えているのではないだろうか。

 実際、オウケイウェイヴ総研が、2019年4月に公表した「社内業務」に関する調査によると、一般的な会社員は1日平均1.6時間「調べもの」に時間を割いており、7割超の会社員が調べものに時間を取られていることをストレスに感じていたという。

 また同調査では、時間を取られていると感じる理由に「知りたい情報が1カ所にまとまっていないため」、「知りたい情報がどこにあるか把握できていない」などが上位に挙がっており、その改善に向けて職場に望むこととして「社内ツール・システム関連の整備」、次いで「社内の情報共有体制の整備」、「情報収集の時間」が挙がっている。

 もちろん「調べもの」には、最新のビジネス情報の収集や新しい業務知識の獲得など“前向き”なものもあるが、これだけ多くの人がストレスを感じているという事実の背景には、既存の書類やデータを探すという作業はどうしても“後ろ向き”な作業が含まれていることは想像に難くない。

 なぜこうした状況が生まれているのか。その大きな要因がデジタル化の進展による「情報の格納場所」の複雑化だ。社内に複数あるファイルサーバーはもちろん、BoxやMicrosoft 365といったクラウドストレージ、あるいは自身のローカルPCなど、どこに何を格納したのか、誰が最新の情報を持っているのかが分かりづらくなっているわけだ。

 中には、クラウドを活用した情報共有基盤を整備してはいるが、古い情報については相変わらずオンプレミスのシステムに残っているといった企業もあるだろう。セキュリティ上の必要性から、仮にこれらシステムごとにID・パスワードによる認証を行わなければならないという環境であれば、従業員のストレスはさらに高まってしまう。

 このような、社内のいわば“情報ジャングル”化した状況を脱し、効率的な情報へのアクセスを実現する環境整備はどう進めるべきか。その具体的なアプローチについて、次ページ以降で紹介したい。

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