旧態依然とした料金体系が日本のデータ活用のボトルネックに

 ビジネスシーンにおいては当たり前の用語となった「クラウドサービス」。指数関数的に増え続けるデータに対応するため、業種業態を問わず様々な企業が導入している。総務省によると、2018年時点で日本企業の約6割がクラウドサービスを導入済みだが、現時点ではさらに多くの割合を占めていることだろう。

 クラウドサービスが急激に成長したのは、ここ10年のことである。追い風となったのは、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azure(Azure)、Google Cloud Platform(GCP)といったクラウドベンダーのオブジェクトストレージサービスの登場だ。データをオブジェクト単位で扱うオブジェクトストレージは、データをディレクトリー・サブディレクトリーと階層ごとに整理するファイルストレージと違い、容量の増加が容易で、アクセスも迅速といったメリットがある。昨今の大容量データの保存やビッグデータを活用した分析、IoT環境の構築に適したストレージと言えるだろう。

 一方、クラウドの統合プラットフォームを提供する、RSTOR社のCEO ジョバンニ・コグリトア氏は、「クラウドの進化はある時期まで急速だったものの、現状は過去のシステムに縛られ、単にデータをため込むだけの場所になっています。これは、IoT機器から吸い上げられた膨大なデータのAI解析やXaaS(ザース)への活用といった、最近のトレンドに対応できているとは言い難いです」と現状の停滞感に警鐘を鳴らす。Facebookでコールドストレージ技術の開発に関与し、ソニーのオプティカルアーカイブ部門でCTOも務めた人物だけに、重みのある発言だ。

RSTOR CEO
ジョバンニ・コグリトア氏

 最大の懸念は、旧態依然とした料金体系にあるという。多くの大手クラウドサービスがオブジェクトストレージを採用することで大量のデータを保存できるようになったが、そのデータを出し入れするごとに課金される。この仕組みがボトルネックとなり、データ移動に躊躇してしまい、十分な活用ができていない企業も多いという。そういった既存システムの課題を解決し、クラウド活用に革新を起こそうとしているのが、RSTOR社である。

 次のページからは、RSTOR社が目指すクラウド活用やサービスの仕組みを紹介しよう。

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。