局所最適化したシステムのデータを連携させるには
多くの企業で、増え続ける膨大なデータを整理・活用し、データ主導型のデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が求められている。その一方で、本来あるべきDXの姿からかけ離れているという意見も多い。その理由は、テレワークの環境整備やそれに伴うセキュリティ対策など、「守りのIT」だからだ。DX推進のためには、社内外の様々なデータからインサイトを引き出し、企業のあらゆる活動を根本的に変革する「攻めのIT」を行っていく必要がある。そして、その実現のためには、クラウド上も含めた様々なデータの連携・統合が欠かせないのだ。実際にそうした課題を克服し、ビジネス変革を進めている2社を例に取り組みを見てみよう。
料理レシピ投稿・検索サービスを提供しているクックパッドは、国内外でサービスを展開している。同社において海外展開の課題となっていたのが、社内システムだった。業務単位でアプリケーションが異なる局所最適化を進めてしまったために、人事と会計のそれぞれのシステムで従業員データを管理するなど、システム間の連携が複雑になり、データ活用に支障をきたしていた。
こうしたデータ管理・活用にかかわる課題を解決するために、同社はすべての社内システムをクラウド上に移行して再構築した。人事や会計、給与、営業支援、ID管理などのクラウドサービスを相互に結ぶクラウドデータ連携基盤により、世界共通のインタフェースを持つ社内システムを実現でき、グローバルなサービス展開に向けたIT環境を整備している。
また、オリンパスのアジア各地域を統括する現地法人オリンパス アジア・パシフィック社では、ERPやExcelなど異なるシステムやツールを使って営業や商談、販売、顧客データを個別に管理していた。そのため、様々なデータをリアルタイムに参照し、迅速・的確な意思決定を行うことが難しかった。そこで、各現地法人が保有するデータを統合するクラウドデータ統合基盤を採用した。
この両社の課題克服に共通していることは、クラウド上でデータ統合を可能にするソリューションを利用している点だ。その詳細について以下で紹介する。