リーマンショック時に似ている「コロナショック」の状況

 世界中で猛威を振るい続けている新型コロナウイルス感染症。日本国内でも緊急事態宣言が二度にわたって発出され、ビジネスに大きな影響を与えることになった。その中には、なかなか進まなかったテレワークの広がりというポジティブなものがある一方で、インバウンド需要の大幅な減少や国際流通の遅れに伴うビジネスの停滞、それらの結果としての売上高減少や企業倒産の増加など、「コロナショック」というべきネガティブなものも数多い。

 そして最近出てきたのが、不正会計が増加するのではないかという懸念である。2008年に生じたリーマンショック時には多くの不正会計が発生したが、現在はこれとよく似た状況にあるからだ。

 実は、不正行為の裏には「不正のトライアングル」が存在するといわれている。それは「機会」「動機・プレッシャー」「姿勢と正当化」だ。「機会」とは不正行為を可能・容易にする客観的な状況や環境、「動機・プレッシャー」とは不正を行う際の心理的なきっかけ。そして、「姿勢と正当化」とは不正に手を染めてもいいのだという、是認につながり得る要因だ。

 リーマンショックのころは、会計のシステム外処理や、オフバランスで処理されていた部分が多かった。一方で世界的な景気低迷の中、売上高を確保せよというプレッシャーは強く、外部環境が悪化しているのだから不正をしても仕方がないという心理に陥りやすい状況にあった。

 ではコロナショックではどうか。まず「機会」に関しては、システム化は以前よりも進んではいるものの、テレワークが一気に進んだことで、内部統制が脆弱化している会社も少なくない。「動機・プレッシャー」と「姿勢と正当化」に関しても、リーマンショック時と同様な状況になっているといえる。

 もしもいま進んでいる不正会計があるとすれば、明るみに出るのはおそらく数年後。そこで慌てて対処しても遅すぎる。では不正会計をできる限り防止するとともに、万一発生した場合の影響を最小化するにはどうすればいいのか。

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