コロナ禍以降も増え続けるIT部門への要求
2020年初頭から猛威を振るいはじめ、現在も世界的に大きな影響を及ぼし続けている新型コロナウイルス。社員同士の密な接触を避けるため、これを機にテレワークを導入した企業は多かった。
このような動きはIT投資の優先順位を大きく変えてしまった。実際、緊急度の高いテレワーク環境構築に充てる必要性が生じたために、そのほかの取り組みが遅れたケースは少なくない。デジタルトランスフォーメーション(DX)に向けた計画を十分に遂行できず、焦りを感じているCIOやIT担当者は多いだろう。
しかもコロナ禍では、展示会やセミナーなどのリアルなイベントが自粛されたため、情報交換のチャンスが限られる。他社の動向や自分たちの立ち位置が見えなくなり、孤立感を覚える人も増えているのではないだろうか。
自社の立ち位置やこれから進むべき道を明確化するには、業界動向を知ることがポイントになる。そこで参考にしたいのが、MuleSoftとVanson Bourne、Deloitte Digitalの共同調査である「2021 接続性ベンチマークレポート」だ。
2020年12月から2021年1月にかけて、「パンデミック後のITイノベーション」をテーマに、日本、米国をはじめとする9カ国、約800人のITリーダーにインタビューを実施。その結果をまとめたものだ。
それによれば、IT部門に対する需要は、コロナ禍の以前も以降も年間30%以上のペースで増え続けている(図1)。コロナ禍のような緊急時においても、IT部門に対するビジネスの依存度が、高まり続けていることを示しているといえるだろう。
では、こうした状況に対してIT部門はどう対応しているのか。また、そこでどのような課題が生まれ、どう対応しているのか。そのほかの質問と回答について、次ページ以降で見ていこう。
