使いたいけど持ち出せない……そのジレンマを解消するには

 既にほとんどの企業が何らかの形でクラウドを活用しているはずだ。ただし、必ずしもすべてのシステムをクラウド上に移行できるとは限らない。一部システムはオンプレミスで運用するなど、クラウドとオンプレミスの環境が混在しているのが実情だ。

 基幹システムなどに格納されたデータは機密性の高いものが多いため、そのままクラウドには持ち出せない。しかし、オンプレミスでデータ分析やAI/機械学習を活用しようとすると、そのための環境づくりにコストと手間、そして時間がかかってしまう。これはハイブリッドクラウド時代に生まれた新しいジレンマだ。

 これに加え、IoTを活用したDXでは、工場などの「エッジ」で生成されたデータをどう活用するかという問題も生じている。機械学習の推論モデルは現場に置いて活用したいものの、そのモデルの生成は豊富なリソースを利用できるパブリッククラウドで行いたい、というニーズが高まっているからだ。

 さらに考えておきたいのが、事業継続性を確保するためのバックアップ環境の構築だ。災害大国である日本では、データバックアップは必須条件。しかし遠隔地にデータセンターを確保し、そこにオンプレミスのバックアップを用意するのは、膨大なコストがかかる。バックアップシステムを安価に実現するためにも、パブリッククラウドが果たす役割は大きい。

 オンプレミスとパブリッククラウドを組み合わせたハイブリッドクラウドへの移行が大きな潮流となりつつある中、両者にある“溝”をどう埋めていくべきなのか。

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