会員制サービス「三井のすまいLOOP」の基盤をAWSに移行
企業のDX戦略において、不可欠な取り組みの1つといえる既存システムのクラウドマイグレーション。オンプレミスで運用してきた各種システムをクラウドへと移行するには、様々なことを検討する必要がある。
例えば、長年重要システムを支えてきた「商用データベース(DB)」をどう扱うかはその一例だ。既に確立されている運用管理基盤と同等の機能を、クラウド側で実装するのは簡単ではない。仮にその目処が立った場合も、移行に当たっては業務や顧客サービスへの影響を最小化する必要がある。これらのハードルを乗り越えられるIT部門は決して多くないだろう。
一方、商用DBを中心とした様々な仕組みをクラウドに移行し、ビジネスに新たな価値をもたらす企業も登場している。それが大手デベロッパーの三井不動産である。
同社は、長期経営方針で掲げる「テクノロジーを活用し、不動産業そのものをイノベーション」という方向性のもとで多様なデジタル活用を推進している。その取り組みの1つとして取り組んだのが、「三井のすまいLOOP」というサービスの基盤のフルクラウド化である。
三井のすまいLOOPは、マンション購入者に向け、家事代行やハウスクリーニングなどを提供する会員制サービス。基盤となるシステムは、25万人の会員の情報や取引情報を管理し、サービスの運営を支える必要がある。高度なセキュリティや可用性が求められるミッションクリティカルシステムである。
三井不動産は、これをどのようにしてフルクラウド化したのか。経緯や実施方法、得られたメリットなどを次ページ以降で紹介する。