固定資産は台帳通りの場所に本当に存在しているか

 工場の各種設備・機械、小売店舗の什器や冷蔵ケース、オフィスのPCなど、企業は多種多様な固定資産を活用して日々のビジネス活動を行っている。これらは事業を行う上で不可欠だが、多くの企業はその管理に「隠れた課題」を抱えている。

 その課題とは、台帳と現物との不一致である。経理部門の管理する固定資産管理台帳には、一つひとつ現物がリスト化されているはずだ。しかし、それらは本当にリスト通りの場所で使われているだろうか。既に廃棄または売却されているものもあるかもしれない。多店舗展開する企業では、不要になった店舗から別の店舗にいつのまにか移動しているものもあるはずだ。

 「台帳に記載されている資産がない」、逆に「台帳に記載されていない資産がある」という状態は、ガバナンスやコンプライアンスの観点で大きな問題だ。監査法人からの指摘を受けて修正するケースもあれば、税務調査の対象になることもある。経理部門だけでなく、実は企業経営という観点からも見過ごせない事態なのである。

 仮に、台帳に記載され減価償却費を計上している資産が実際には存在しないとすれば、税務当局は、その企業が利益を不当に圧縮していると見なすだろう。当然、修正申告が求められる。

 現物管理を疎かにしたままでは、マネジメントの質向上にも限界がある。この課題を解決するためには、まず台帳と現物の一致を進める必要がある。そのための具体的なアプローチについて、次ページ以降で考えてみたい。

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