テレワークとオフィス勤務をいかにして組み合わせるか
新型コロナウイルスの感染拡大によって普及したテレワーク。最近では広く中堅・中小企業にも広がり、テレワークや在宅勤務と出社勤務を柔軟に組み合わせる「ハイブリッドワーク」に注目する企業も増えつつある。一方、その実現に向けてはコミュニケーション環境をアップデートすることが不可欠だ。中でも「電話」の仕組みをどうするかは、ハイブリッドワークの成否を左右するポイントになるという。これからの働き方の重要な選択肢となるハイブリッドワークの実現方法について、働き方改革先駆企業のキーパーソンに話を聞いた。

コロナ禍はビジネスのあらゆる側面にインパクトを与えました。中でも大きく変化したものの1つがコミュニケーションですが、日本マイクロソフト、NTTコミュニケーションズの両社は、この変化にどう対応してきたのですか。
水島 マイクロソフトは、パンデミック前からオフィス見直しを含めたテレワークや働き方改革を継続的に進めてきました。約5年前からは「Microsoft Teams」(以下、Teams)を自社でも積極的に活用しており、今回のような事態への備えは前もってできていたと考えています。新型コロナウイルスが拡大していく過程でも、ビジネスへの影響は最小限にとどめたまま、オフィス出社率を速やかに1%以下に減らすことができました。
唐金 当社も、かねて進めてきた働き方改革の基盤を生かして、約2カ月で社員1万人以上のテレワークシフトを実現しました。中でもコミュニケーションの面で役立ったのがTeamsです。それまで複数あったコミュニケーションツールをTeamsに集約し、社員間の連絡やコラボレーションの効率化を図りました。そのせいもあり、8割からスタートした社員のTeams利用率は、現在は100%になっています。
ツールの集約という話が出ましたが、今企業の注目を集めている「ハイブリッドワーク」においても、コミュニケーション基盤の刷新は重要な取り組みといえます。そのポイントはどこにあるのでしょうか。

水島 まずハイブリッドワークとは、テレワークや在宅勤務とオフィスワークを柔軟に組み合わせる働き方のことを指しています。多くの働き手がテレワークに順応した一方で、オフィスならではの魅力や特性も改めて認識されてきました。そこで、両者をどう組み合わせれば、より高い生産性や働きやすさを実現できるのかが、企業の関心の的になっているのです。
この傾向は調査でも明らかになっています。当社が2021年3月に公開した「Work Trend Index※1」では、調査対象者の73%が「今後も柔軟にリモートワークとオフィスワークをどちらも選べる状況が続いてほしい」と回答しました。また、46%はテレワークが可能になったことに伴って、引っ越しを考えていると回答しています。
ただし、ハイブリッドワークを推進する上ではコミュニケーションの仕組みをアップデートすることが欠かせません。特に検討が必要なのが、「電話」です。