あらゆる産業・業界の変化が加速する現在、ビジネスの成功には、IT・デジタル技術の活用、そしてデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が不可欠である。IT・デジタル技術の活用に熟達した企業は、既に事業戦略に対し明確なIT戦略を策定し、それに沿ったデジタル技術の導入やデータの活用を実践しており、個別最適なITシステムではなく、外部パートナーシップとも連携し、最先端の業界標準を取り入れている。また、柔軟性と拡張性を備えた近代的なIT基盤を整備し、データを有効活用することでイノベーションを創出し、検証と実行のサイクルを迅速に回すことで価値を生み出し、ビジネスの成功に繋げているのだ。
一方、IT・デジタル技術の活用が不慣れな企業では、IT戦略の策定やデジタル技術の採用やデータ活用の方針等を持たない。ITシステムは個別最適に構築されサイロ化しており、どんなデータがどのシステムにあるのかさえ把握できない状況にあることが多い。結果としてデータの活用はままならず、イノベーションの創出はもちろん、既存事業への貢献も満足できるレベルに達していないのではないか。
では、そのような企業がITの成熟度を高めるにはどうすればよいか。まず自身のITシステムの状態やデータ活用がどの程度できているか、IT活用の成熟度(以下、IT成熟度)を評価することが必要となる。その上で、データを集めて利活用できる体制やIT基盤を整備し、ビジネスの変化にあわせて迅速に対応できる力を身につけることが求められる。
次ページ以降では、IT成熟度を測定するための6つの要素について解説し、評価するために取り組むべきポイントを紹介する。