クラウド上でのデータ活用がDX成功のカギに

 コロナ禍の中でも企業におけるデジタルトランスフォーメーション(以下 DX)の取り組みは加速しており、SAP ERPを導入している多くの企業でDXは着実に進んでいる。「最新版のERPパッケージである『SAP S/4HANA®』へのマイグレーションや新規導入を通じて、業務プロセスの最適化や標準化も進み、リアルタイムオペレーションが浸透しはじめている」(椛田后一氏)と語る。

 SAP S/4HANAにおける最大の特徴は、インメモリーデータベース『SAP HANA®』を活用することで業務のリアルタイムのオペレーションが可能な点だ。ビジネスの展開スピードはますます早くなっており、SAP S/4HANAを使えば、その時点での最新のデータを見ながら、ビジネスのアクションを進めることが可能になる。

 だが、SAP ERPユーザーにデータ活用が浸透するにつれて新たな課題が見えてきた。「SAP ERPのデータをNon-SAPシステムのデータと併せて分析/レポートしたいというニーズが急速に高まっている」(椛田氏)のだ。また、SAP S/4HANAに慣れたユーザーはDWH(データウエアハウス)に対してもリアルタイムのデータを求めるようになったという。

 そして、企業内におけるデータ活用の方法も変化しており、セルフサービスBIが広がっている。しかし、それを阻害しているのが、いろいろなデータを組み合わせて簡単にデータセットを作成する環境だ。ビジネス現場で新たなデータが必要になった際に、IT部門に依頼している企業も未だに多く見られるが、IT部門の負荷が増加するだけではなく、リードタイムの観点からビジネスニーズに応えられないという課題がある。

 一方で従来のSAP ERPを導入している多くの企業が、SAP S/4HANAへのマイグレーションやクラウド化を進める中で、DWHパッケージの『SAP BW』もアップグレードしたいと考えている。今までのSAP BWの資産を活かしながら、この機会にSAP BW環境もクラウド化し、前述のような要件を実装したいというニーズが高まっている。

 こうした課題やニーズに対し、SAP社では新たな解決策を提供している。「ERPを入れているものの、宝の山を活かす最初の一歩を踏み出せていない企業」でもデータを利活用できるファーストステップになるソリューションを、次のページ以降で紹介しよう。

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