海外現地法人の固定資産管理に潜む課題
企業は毎年、多額の設備投資を行っている。導入した設備が稼働することで、収益が生まれる。固定資産はビジネスを支える基盤である。しかし、その固定資産を適切に管理できていないという課題を抱える企業は少なくないだろう。
特にその課題が顕著に見られるのが海外の現地法人である。現地法人では固定資産管理に十分なリソースを割り当てることが難しく、固定資産の不適切な管理が大きな問題に発展する危険性がある。
例えば、設備を廃棄したにもかかわらず、それが固定資産台帳に残り続け、「ないもの」に対して減価償却が行われているかもしれない。逆に、設備があるのに、台帳に記載されていないケースもある。いずれも、結果として財務諸表と実態との間に乖離が生まれる。監査法人や税務当局の指摘を受けるだけでなく、場合によっては罰則の対象となることもある。
現地法人の固定資産管理の不備が連結決算の遅れにつながることも少なくない。本社と現地法人の間でやり取りしながら修正を繰り返すうちに、決算発表が遅延するリスクがある。ベテラン担当者の退職後、固定資産管理の業務が回らなくなったという話も耳にする。
これらは、経営のガバナンスに関わる問題だろう。固定資産管理の見直しが求められている企業は少なくない。課題を認識しつつ、「どのようにすればいいのか」と悩む企業もあるだろう。重要なポイントは、適切なパートナーやシステムを選ぶこと。固定資産管理のグローバル展開で多くの経験を持つプロフェッショナルに話を聞いた。