コロナ禍の発生から約2年、社会が大きく変わった。企業ではテレワークが普及し、オフィスと在宅を組み合わせたハイブリッドワークが新たな働き方として定着している。これを支えているのは、Web会議を中心とするオンライン・コミュニケーションだ。そこでいま、大きな課題が浮上している。「音」に関するトラブルだ。
「相手の声が聞きづらい」「周囲のノイズがうるさくて聞こえない」といった音に関する悩みが多くの企業で顕在化し、トラブルも増えている。音はWeb会議の生命線だ。映像がなくても会議はできるが、音が悪ければ会議の続行自体が不可能となる。また、重要な顧客との打ち合わせや商談がオンライン化する中で、音を聞き取れないトラブルが顧客や従業員のストレスを一気に高めている。「音」は担当者の印象を左右するだけでなく、適切なネットワークインフラを用意できない会社として、企業のブランドイメージを損ねてしまうことにもなりかねない。ビジネスの成果にまで影響を及ぼすこともあるのだ。
そこで、会議室やWeb会議施設の音響設備に投資し、間違いのない確実なコミュニケーション環境を整備する企業が増えている。Web会議は「会社の顔」だ。適切な投資を行うことで音がクリアになり、確かな意思疎通が可能になることで顧客の印象は大きく改善する。「ITに強い会社」というイメージにもつながる。
ICTネットワークインフラを取り入れたオフィスの構築のプロとして知られる内田洋行と、世界的な音響メーカーのシュア・ジャパンは、両者の強みを生かしてハイブリッドワーク時代を支える確かなWeb会議空間を創出している。生産性を高め、企業競争力につながるコミュニケーション環境の実現に必要なものは何か。両社のキーマンが語り合った。
