アナログな環境が原因で、給与計算の業務負荷が増大

 全国の有料老人ホーム・介護施設を紹介するWeb上のポータルサービス「LIFULL介護」を軸に、遺品整理や買物代行業務支援などの周辺業務を展開しているLIFULL senior(ライフルシニア)。不動産・住宅情報サイトなどで知られるLIFULL(ライフル)のグループ企業として同社が設立されたのは2015年。従業員100人程度ながら、いま伸び盛りのベンチャー企業である。

 同社がさらなる成長を目指す上で、増え続ける従業員の管理、特にバックオフィス業務の効率化は重要なテーマだ。とりわけ切実だったのが、勤怠管理と給与計算の業務である。従来は社労士事務所に委託していたのだが、アナログな環境が多く残っており、Excelを用いてデータをやり取りするなど非効率な点が多かった。

 中でも、給与計算は間違いが許されない業務だ。社労士事務所に渡すデータをダブルチェックした上で、社労士事務所側でも計算結果をダブルチェックする。それが戻ってきたら、LIFULL senior側でも再度ダブルチェックするといった手間のかかる業務フロー。人手が介在する部分が多いので人的ミスが生じがちで、それを防ぐために業務負荷が過重になっているのが問題だった。

 LIFULL seniorはこうした業務を抜本的に改革するため、BPOへの移行を選択した。クラウドサービス活用を前提に専門性を持つアウトソーサーに依頼するとともに、人事系システムを連携させて最適化を図ったのだ。こうした取り組みが軌道に乗り、人的なミスが大幅に減少しただけでなく、従来と比べて勤怠管理・給与計算に要する業務コストを3分の2に減らすことができた。

 一般には、BPOというと大企業向けサービスというイメージが強いかもしれない。しかし、中小規模の企業が上手に使いこなして効果を生み出すこともできる。LIFULL seniorは、中小企業におけるBPOの先進事例だ。その成功への道のりを、次ページで詳述する。

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