リモートワークの定着とともに、従業員と会社との“つながり”も何となく希薄になりつつある。離れていても従業員とのエンゲージメントが保てるように社内ポータルを活用する動きも広がっているが、複雑な組織環境の中で、「欲しい情報が見つけにくい」「個々人に向き合っていない」などの理由で逆効果を招いてしまっているケースも多いようだ。どうすれば、従業員の心に届く社内コミュニケーションが実現するのか?
社内ポータルを立ち上げても、エンゲージメントにつながらない理由とは?
日本企業の従業員エンゲージメントは世界でも最低レベルにある。企業としてのパーパスや経営者の理念、考え方などが従業員レベルまでしっかり共有されていないことが、大きな理由の一つだと言われている。
従業員が会社や経営者の考え方に強く共感すれば、「一緒にかなえていきたい」という思いとともに「従業員エンゲージメント」は高まるものだ。そのためには、会社がどこに向かおうとしているのか、そのために従業員に何を期待しているのかといったことを、きちんと伝え続ける必要がある。
ところがコロナ禍によってリモートワークが定着した結果、会社と従業員とのコミュニケーション機会は減り、エンゲージメントはますます希薄になっている。そこで、対面でのコミュニケーションを補う手段として「社内ポータル」を立ち上げ、経営者からのメッセージの伝達や管理部門からの情報発信などに活用する動きが広がっているようだ。
新たなコミュニケーション手段を設けること自体は好ましい動きであるが、そこには問題もある。せっかく社内ポータルを立ち上げたのに、「分かりにくい」「使いにくい」という理由で活用されないケースが目立っているのだ。
「掲載されている情報が多すぎて、『どれが自分のための情報なのか分からない』『欲しい情報を探し出すのに時間がかかる』といった声をよく耳にします。個々の従業員にパーソナライズされたページ構成や情報構成になっておらず、必要のない情報まで盛り込んでしまっていることが原因です」と語るのは、フランスに本社を置くテック企業、LumApps(ルムアップス)のマーケティングマネージャー、松下真子氏である。
では、どのように社内ポータルを改善すれば、従業員エンゲージメントを高めるコミュニケーション手段に生まれ変わらせることができるのだろうか?
