国税庁の「インボイス制度」のスタートが、いよいよ今年10月に迫った。2024年1月には、2022年改正版の「電子帳簿保存法(電帳法)」の宥恕(ゆうじょ)期間も終わる。帳票類の電子管理を促す法規制が整備されつつある中で、企業間取引で発生する帳票類の本格的なデジタル化・運用に乗り出す企業が増えている。

 対応しようとしている企業は、注意すべき点がある。昨年12月23日に出された「令和5年度税制改正大綱」で、インボイス制度と電帳法の両方において改正方針が提示されたからだ。

 今回の改正大綱では、デジタル化で先行する企業を悩ませていた複数の課題が緩和された。昨年発表されていた電子取引要件に対する宥恕措置は予定通り2023年末で終えるが、2024年から新たな猶予措置が始まる。また、電帳法への対応で実運用では一部困難であった「スキャナ保存の要件」が緩和され、帳票類のスキャナ保存に弾みがつく。

 本稿では、まず「令和5年度税制改正大綱」でインボイス制度と電帳法に加わった新たな改正方針のポイントを解説する。次に、それを踏まえたうえで、帳票類のデジタル化で陥りやすい課題やその解決法について論じる。

 最新の法規制に対応し、将来を見据えた賢いデジタル投資を実現するには何が必要になるのか? 次ページで解説する。

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