いまだ遅れている日本のレガシーモダナイゼーション
「2025年の崖」が目の前に迫りつつある。デジタル技術の活用を加速させ、競争力を強化するには、技術負債となっているレガシーシステムのモダナイゼーションをできるだけ早く進めておくことが重要だ。
だが、残念ながら日本企業の取り組みはそれほど進展していない。コロナ禍でリモートワークが普及し、社外からのデータアクセス方法や、ネットワーク方式の見直しが進んだにもかかわらず、ITシステム全体のモダナイゼーションは依然として遅れがちなのが現状だ。
なぜ取り組みが進まないのか。その要因は、システムとマネジメントの両方に存在している。
まずシステムの面で大きな阻害要因となっているのは、「何から手を付ければよいか、判断できない」ことだ。IT部門が、自社で利用しているITシステムの全体像を把握できておらず、また把握できている領域もシステムが密結合になっていてどこを着手すればよいか、が分からなくなっている。そのためモダナイゼーションの投資対効果(ROI)を評価しようにも、その範囲や効果の指標や根拠となる改善点を定められないまま、時間が過ぎているのが現状ではないか。また、ITモダナイゼーションによって実現される「データ活用」が、自社にどのような効果をもたらすのか、組織内で共通認識が持てていないことも取り組みが進展しない要因の1つといえるだろう。
一方のマネジメント面では、ITモダナイゼーション推進に向けたスローガンは掲げるものの、事業要求や業務要件にまで落とし込めていないことが多い。そのため、モダナイゼーションにより何を変え、何は残すべきか、について、IT部門が十分な検討を行えず、手を付けられずにいる。
2025年までに残された時間は少ない。理想を追求することは大切だが、同等に“現実解”を探ることも重要だ。そこでカギになるのがAPIを活用することである。具体的な方法について、次ページで紹介する。