巨大企業が取り組むグローバル統一基盤プロジェクト
DX成功の鍵を握る業務効率化。今日では、多くの企業がデジタルツールやクラウドを活用しながら効率化に励む。しかし、各方面で独自のルールが適用され、オペレーションも属人化していることから一朝一夕には進まない。
これにより発生するボトルネックは、歴史が長く、組織が大きいほど深刻なものになる。実務レベルの無駄を極力省き、創造的な業務に人的リソースを振り分けなければ、変化の激しい時代を勝ち抜くことはできないからだ。そのため、組織間を横断した新たな標準ルールを策定し、業務改善を図ることが必須となる。
世界を股にかけるグローバル企業で、この難題解決に果敢に取り組むのがダイキン工業である。同社の化学事業部では2018年から「グローバル統一基盤プロジェクト」に着手。化学事業部は日本、アジア、欧州、北米に拠点を構え、海外売上高比率は73%にものぼる。それだけに日本が旗振り役となり、グローバル各社を束ねる一元管理が求められていた。
プロジェクトマネージャーの中井和弘氏は、プロジェクトの狙いを「市場変化、顧客変化、法制度変更などに柔軟に対応し、適宜適切なアクションを判断、実行できるレベルにグローバル管理スピード、精度を向上させること。課題解決のために「業務の簡素化・標準化」「システムによるシームレス化・効率化」「情報の高度化」の3本柱を掲げました」と話す。今回はその中でも、帳票の作成、保存、配信にスポットライトを当ててみたい。日々繰り返されるノンコア業務の典型だが、いまだに人力でカバーする企業も多い。そこに費やす工数が劇的に削減されたら、それこそ業務効率化に直結する。
インボイス制度や改正電子帳簿保存法への対応が迫られる今、ダイキン工業の事例はスマートな帳票デジタル化の手段としても参考になる。次ページから詳しく紹介していこう。
