データ活用がうまくできない企業に共通する課題

 ヒト・モノ・カネに続く第4の経営資源といわれるデータ。その重要性は理解していても、うまく活用できていない企業は多い。要因の1つとして、ビジネスの基本となる「マスターデータ管理(MDM)」の問題がある。

 例えば、マスターデータを組織ごとに異なるシステムやルールで管理していて、全社横断的なデータ分析や事業施策の検討ができない、あるいはデータが不特定多数の部署で入力され、コストをかけてマスターデータの品質を高めないと正しい意思決定が行えない、といった課題がある。

 また、データが部門ごとにサイロ化され、多様なカテゴリ、および新規事業展開に向けた柔軟なマスターデータ管理ができていない企業も多い。システム間のデータ連携を個別に行わなければならず、運用コスト・管理コストに悩まされている企業もあるだろう。

 こうした課題を解決するために、MDMやデータ連携の仕組みが重要だ。社内のマスターデータを一元管理し、データ活用による戦略的なビジネス推進の基盤となる。DXの推進はもちろん、激しい事業環境の変化に合わせたビジネス変革を行う上でも必須となる。

 アパレル大手のアダストリアも、マスターデータ管理とデータ連携に課題を抱えていた。同社は2015年3月、アダストリアホールディングス、ポイント、トリニティアーツの3社を統合・合併して誕生。データに対する考え方や構造も異なる、各旧システムのマスターデータを使い続けてきた経緯がある。そこで、アパレル以外の新業態・新業種を見据えたMDMソリューションとデータ連携基盤(データHUB)を導入し、ビジネス変革の基盤づくりを進めている。

 アダストリアはどのようにしてMDMを構築し、それによって同社のビジネス展開にどのようなメリットが生まれているのか、次ページで紹介する。

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