内製化を軸に全社改革の「有明プロジェクト」を推進

デジタルトランスフォーメーション(DX)の本質はビジネスを革新するだけでなく、組織や文化を変え、イノベーションを起こし続けることである。この取り組みに挑み、着実に成果を上げている企業がある。ユニクロ、ジーユーなどのアパレルブランドをグローバル展開するファーストリテイリングだ。
「LifeWear=お客様一人ひとりの毎日の生活を良くするための究極の普段着」というコンセプトのもと、EC事業と併せて、約30の国・地域で3500店舗以上を展開する。
さらなる成長を目指す同社は、ビジネスのあり方を根本から変え、情報を商品化する「情報製造小売業」への変革を進めている。「お客様のライフスタイルやトレンドをとらえて商品を企画・製造し、欲しい商品をいつでもどこでもお客様が望むタイミングでお買い求めいただける、そんな購買体験を提供していきます」。同社グループ執行役員でCTO兼CSOを務める大谷 晋平氏は、変革の狙いをこのように語る。

そのための全社改革プロジェクトが、2016年から本格的にスタートした「有明プロジェクト」である。このプロジェクトをけん引するのが、デジタル業務改革サービス部だ。デジタルの力でビジネスに革新を起こすための組織で、一般的な情報システム部より踏み込んだ、ビジネスへの貢献に重きを置く。「この役割を担うためにソフトウエア開発の内製化を進めています。そのECの内製化をけん引しているのがコアエンジニアリングチームになります」と同部コアエンジニアリングチームで部長を務める村田 雄一氏は話す。
変革を通じて「“日本発”の世界最高水準のグローバルエンジニアリング組織」をつくり、年間売上10兆円の達成を目指す。次頁以降では、ファーストリテイリングが進める有明プロジェクトと、その核となる内製化の取り組みについて紹介する。