強制適用が始まる「新リース会計基準」に不安の声

 2024年9月、企業会計基準委員会(ASBJ)は新リース会計基準を公表した。対象となるのは上場企業や会社法上の大会社などで、27年4月以降に始まる事業年度から強制適用となる。しかし、その認知度や準備状況に関しては、企業によってかなり差がある。

 固定資産管理ソリューションをグローバルに展開するプロシップが24年11月に行った調査によると、リース会計基準の改正について知っている企業の割合は、売上高101億円以上では83%だったものの、売上高100億円以下では37%と、認知度が必ずしも高くない。また、自社への影響の有無を尋ねたところ、売上高100億円以下の企業では「とても影響があると思う」と「少し影響があると思う」の合計が34%にとどまっている。なお、売上高101億円以上の企業では72%である。

 さらに、売上規模を問わず「影響があると思う」と回答した企業を対象に、どの程度準備が進んでいるのか聞いた(複数回答可)。「制度理解のためセミナー参加など、個人的に情報収集中」が最も多く48%で、次いで「会社全体での取り組みはこれからだが、今後の予定が概ね決まっている」が42%。「まだ準備を始めていない」は10%なので、自社への影響があると考える企業の約9割が何らかの準備を始めていることになる。

 準備過程で不安がないかという質問(複数回答可)に対しては、「準備をどう進めたら良いか、手順がわからない」(40%)、「制度の概要がよくわからない」(32%)といった回答が上位に入った。準備段階で足踏みしている企業も多いことがうかがえる。

 強制適用まで約2年あるが、業種業態によっては対象がかなりの広範囲に及ぶため、時間的な余裕はあまりなく、準備を急ぐ必要がある。ただ、拙速は手戻りにつながる。次ページでは、適切な準備プロセスについて紹介していく。

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