最新のITソリューションを使って生産性を向上する取り組みが進む一方で、ITインフラの運用管理の複雑化による負担増に歯止めがかからない。ハイブリッドクラウド、マルチクラウドなど環境の多様化に起因し、複数の運用管理ツールを利用せざるを得ないことにより複雑化に拍車がかかる。これを解決するための全体最適化も停滞している。その背景には、経営層やエンドユーザーがシステム運用管理の課題を“自分ごと”としてとらえることが難しく、コンピュータシステムへの理解が進まないことにあると言えるだろう。

 運用管理の複雑化を放置することで、セキュリティリスクの拡大、IT人材不足の深刻化、運用管理コスト増大など経営に及ぼす影響は大きくなる。現状をいかに打破するか。現実的かつ決定打となるのが、マイクロソフトが提唱するコンセプト「アダプティブクラウド」だ。

 アダプティブクラウドは運用管理の概念を覆す。既存システムの刷新や、クラウドリフト&シフトを行う必要はない。つないで統合管理する、新しい運用管理のかたちだ。アダプティブクラウドを実現する「Azure Arc」は、オンプレミス、AWSやGoogle Cloudなどマルチクラウド、エッジ環境にあるサーバー、Kubernetes、データサービスなどAzure portalから一元的に管理・統制できる。Azure Arcにつなぐことで運用管理が一元化していく。

 Azure Arcはこの1年、グローバルで導入企業が倍増しており、日本企業の採用も加速している。そのメリットは企業の規模を問わず享受できる。オンプレミスとクラウドのインフラに関するスペシャリストである、日本マイクロソフトの高添修氏と、ITディストリビューターのSB C&SでAzureエンジニアとして顧客と接する機会も多い井上雄貴氏。両氏が対談し、Azure Arcの革新性ともたらす効果を、ユースケースを交えながら紐解く。

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