製造業はデジタル技術の活用で事業継続と持続的成長を

 現在、世界は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックという未曽有の危機に直面し、新しいビジネスや生活の新常態(ニューノーマル)に対応した事業体制への変革が急がれている。

 鍵を握るのはデジタル技術である。これまでも多くの企業が「デジタルトランスフォーメーション(DX)」や「Society 5.0」といったキーワードの下で変革を模索してきたが、もはや「2025年の崖」などと悠長なことを言ってはいられない。今般のコロナ禍により、時計の針は一気に進んだことを認識する必要がある。

 しかし国内の製造業に目を向けると、世界の動きと比べて大きく後れを取っているのが実情だ。例えばエンジニアリングチェーンとサプライチェーンの連携・強化のために不可欠となるデータについても満足な収集が行われていない。データがなければ新たな“コト”に軸足を置いた付加価値創出や社会課題の解決はなし得ず、グローバル市場の競争相手と伍していくことはできない。

 「このままでは日本のものづくりは先細りしていくことが避けられません」と、日本IBM志田光洋氏は警鐘を鳴らす。こうした課題を解決する方法はあるのか。「1日も早く着手すべきは、AI(人工知能)とIoTを活用した『業務の自動化』によってコスト削減と現場作業の省力化を図り、事業継続と持続的成長の道筋を描くことです」と志田氏は説明する。

日本アイ・ビー・エム株式会社 グローバル・ビジネス・サービス事業本部
IoT&ビジネストランスフォーメーション アソシエート・パートナー
志田 光洋 氏

 したがってデジタル技術の導入は、ポイント・ソリューションであっては意味がない。「個々の工程をデジタル化して生産を効率化・省力化することは重要です。けれども、その先で必須となるのは、エンジニアリングチェーンとサプライチェーンをまたいだすべての工程がデータでつながれ、相互にフィードバックを受けながらより最適な状態を作っていくことです」と志田氏は話す。つまり、今後はAIやIoTをはじめとするITとOT(制御技術)を統合した、自律的な製造・開発プロセスが求められるのだ。

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