全体を3つの領域に分けてシステム変革に取り組む

株式会社クレディセゾン
常務執行役員CIO IT戦略部長
重政啓太郎氏

 クレジットカードをメインに多彩な金融サービスを展開するクレディセゾンでは、2年前の基幹システムの刷新を契機に全社ITの全体像を見直し、デジタル・トランスフォーメーション(DX)を加速している。システム変革のキーマンである同社の常務執行役員CIOの重政啓太郎氏は「これからのIT機能は、巨大戦艦ではなく、ジェットボートで編隊を組んでそれぞれが機動的に動くイメージです」と話す。

 同社のシステム変革は、3つの領域に分けて進められている。顧客管理、取引承認、入出金、残高管理などの「基幹システム」、入会審査、与信管理、不正検知、回収業務などの「コア業務アプリ」、そしてデジタルマーケティング、ポイント管理、スマホ対応などの「デジタルサービス」である。

 「この3つの調和をとりながら全体として前に進めていくことが必要です。ただ、それぞれに課題を抱えています」と重政氏。中核となる基幹システムは堅牢だが、更新に時間とコストがかかる。今は安定稼働しているが、2年前の刷新ではシステム部門全体に大きな負担がかかった。

 コア業務アプリは基幹システム刷新の煽りを受けて否応なく開発の制約を受けてきた。もともとシステム間の連携が不十分で、変更の手を入れにくいモノリシック(一体的)なつくりになっていて、今のままでは変化に追従できない。

 そして3つ目のデジタルサービスについては「スピードが不十分。もっとスピード感を出していきたい」と重政氏は語る。この分野はもっとも変化が速い。競合他社も次々と新しいデジタルサービスを生み出してくる。スピードがカギを握ることは間違いない。

 では、同社はどのようにしてこれらの課題を乗り越えてDXを推し進めるのか。クレディセゾンのシステム変革からDX成功のセオリーを考察する。

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