資料の紹介
IoT市場が急成長している一方で、これらのテクノロジーは重大なエネルギー問題を抱えていることが指摘されている。IoTノード数の増加に伴いクラウドサーバーは常時膨大な電力を消費している上、エンドノードでは大量のセンサやスイッチが電力を消費している。本資料は、こうした大規模なIoTシステムが抱えるエネルギー問題を解決する一つのソリューションとなる、エナジーハーベスティング(環境発電)のバッテリーレス・スイッチについて解説している。
米On Semiconductorとドイツの大手自動車部品サプライヤーのZFは、On SemiconductorのBluetooth 5認証済みチップ「RSL10無線SoC」を使って、エナジーハーベスティング・ワイヤレススイッチのリファレンス設計を行った。これはスイッチを押すという機械的動作によって生成される微小な電力を使って、ワイヤレスでスイッチング信号を送信する仕組みである。送信に必要なエネルギーは100μJであるのに対し、機械式スイッチから取り出せるエネルギーは300μJと、十分な値である。
このワイヤレス・スイッチにはエネルギー消費を減らすという機能以外に、据え付けが簡単であることから、スマートビルの管理などに最適である。また、民生用の照明スイッチとしても、ワイヤレスでバッテリーレスの簡便性が評価されている。