資料の紹介

 団塊の世代が60歳を迎え、多くの労働力減少、ノウハウの引き継ぎがクローズアップされた「2007年問題」。とりわけ製造業は深刻な打撃を受けた。熟練技術者の技術・技能伝承は一朝一夕にはいかず、次代へ繋ぐには時間がかかるものだからだ。

 その問題は依然として続いている。『2022年版 ものづくり白書』によれば、退職者から必要な人材を選抜して再雇用し、指導者として活用する割合は約6割にもおよぶ。「暗黙知」と呼ばれ技術者が経験を通じて覚えた“技能”は言語化が難しく、一般的にはつきっきりのOJTによって伝えていくしかないと言われ、現場の人材不足も重なり、多くの製造業が技術・技能伝承に頭を悩ませている。

 ベテランもやがては現場を退く。限られた時間・リソースの中で一刻も早く解決策を探るべきだ。本特集では技術・技能伝承の問題点をあぶり出し、その上で次代の人材育成に役立つITツールを紹介する。ポイントは“スキルの見える化”だ。社内のどこに、どのようなスキル保有者がいるかをマッピングし、「暗黙知」と掛け合わせることで計画的な育成を実現する。導入して効果を生んだ事例も参考になろう。