多岐にわたる製造業のDXプロジェクト

 多くの企業がDXに向けた取り組みを加速している。働き方改革のように各業種に共通するテーマや、モノ売りからコト売りへのシフト、データドリブンで製造プラントの安全・安心な操業、最適運転の実現を目指すスマートファクトリーなど、様々なテーマのプロジェクトがある。そうした中、デジタルを最大限に活用して新設プラントオペレーションの立ち上げを実現した企業がある。

 新設プラントは、既に運転が軌道に乗っている既存プラントとは異なり、様々な不測の事態に備えることが重要となる。新しい運転環境での操作ミスを確実に防止し、トラブルが発生した際にも迅速に、そして的確に対処できる体制を整えておくといった準備が立ち上げには必須だ。

 セルロース化学、有機合成化学、高分子化学、火薬工学をコア技術にして、化学製品、高機能材料、精密火工品システムなど、化学の枠を超えた事業を展開するダイセルはデジタル活用でこの課題をクリアした。舞台となったのは、同社のマザー工場であり、同社の生産革新、プロセスイノベーションの推進拠点としても知られる網干工場。活用したのはVRを活用した運転訓練シミュレータである。

 現物の設備やDCS(統合生産制御システム)などもまだ存在しない状況において、ダイセルは、どのようにシミュレーション環境を構築し得たのか。まさに最新のVR活用事例といえる同社の具体的な取り組み内容を見ていこう。

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