技術革新、法規制、社会課題などで複雑化する設計・製造プロセス
自動車やバイク、航空機、宇宙機器、空モビリティ、農機、建機、船舶など、多くの製造業が現在、様々な課題や法規制への対応を求められている。
例えば、技術革新への対応。IoT(Internet of Things)によって様々な機器がインターネットにつながり、高度な保守サービスを提供したり、OTA(Over The Air)技術による機能の継続的なアップデートが可能になっている。変化する消費者のニーズをとらえながら、AI(人工知能)などの新しい技術を駆使して、これまでにない価値を提供しなければ、厳しい競争を勝ち抜くのは困難だ。
加えて、新たに設けられた法規制や社会課題への対応も急務だ。化石燃料からの脱却が進む自動車業界に代表されるように、カーボンニュートラルなど持続可能な社会の実現に向けた要請の高まり、および規制は、その代表だろう。また、同様に労働力人口の減少や少子高齢化を一因とする働き方改革にまつわる規制、より高度化する安全規制などにもサプライチェーン全体で取り組む必要がある。
そして、なにより対応が困難なのが、これらの課題を背景に加速する製品の設計や製造プロセスの高度化と複雑化だ。
開発サイクルを短期化するためにデジタルツインやシミュレーション技術を導入する。労働力不足を補うためにロボティクスで自動化を図るなど、様々な取り組みが進んでいるが、このように高度化、複雑化した新しい設計・製造プロセスは、従来とは異なる方法で全体最適とマネジメントを行わなければ、大きなミスや手戻りなどの問題を引き起こしかねない。
では、高度化、複雑化する設計・製造プロセスに、どのように対応すればよいのか。業界では、自動化やデータのトレーサビリティを駆使した新しい方法論に注目が集まっている。以下では、その実現に向けた取り組みを紹介する。