クラウド化の検討・実践で直面する数々の課題

 DX推進に向け、クラウド活用を検討する企業が増えている。既存システムをクラウドへと移行したり、アプリケーションのクラウドネイティブ化を進めたりすることは、企業のDXを加速し持続的成長を実現する上で、大きな貢献を果たすからだ。

 しかしIPAの「DX白書」によれば、日本企業のDXへの取組状況は、海外に対して遅れているようだ。2022年の段階で「全社的にDXに取り組んでいる」「DXに取り組んでいる」と回答した割合は、米国が77.9%だったのに対し、日本では55.8%だったのである。また「DXで成果が出ている」という回答は、米国が89.0%だったのに対して日本では58.0%にとどまっていた。2023年には64.3%に上昇しているが、それでも前年の米国のレベルに追い付いていない。

 その理由は様々あるが、大きな要因の1つがDXを加速するクラウド化の実践だ。例えば「どのようにクラウド移行を進めるのか」「何をクラウドに移行すべきなのか」「アプリケーションの書き換えはどう行うのか」「クラウド移行に合わせてアジャイル化や内製化を進めるためにはどうすればいいのか」など、多くの疑問や課題に直面し、確信を持って取り組みを進めることが難しくなってしまうのである。

 また「クラウド化はコスト効果があるのか」といったそもそも論からつまずいてしまうケースも少なくない。トップダウンで物事を進めやすい米国とは異なり、社内合意が重視される日本企業にとって、このようなハードルは大きい。

 これらの疑問や課題を整理・解決し、クラウド化を成功させていくにはどのようなアプローチが有効なのか。それぞれの企業に最適かつ迅速に移行できる方法はあるのか。多くの企業のクラウド移行を支援したAWSのスペシャリストに話を聞いた。

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