「ハイパーバイザー変更リスク」を避けたい企業が急増する理由
ここ数年、ハイパーバイザーのライセンスモデル変更を端緒として、企業インフラを取り巻く環境は大きく揺れ動いてきた。特定ベンダーの意思決定に依存する構造は、コスト面・運用面の両面で大きな影響を及ぼす可能性があり、「今後、どの基盤に投資すべきか」という課題があらためて浮上しているのだ。
企業のインフラは長年、サーバー・ネットワーク・ストレージを組み合わせる「三層アーキテクチャ」と、機能を統合して運用をシンプルにする「HCI(ハイパーコンバージドインフラ)」という2つの手法を軸に発展してきた。しかしどちらも一長一短があり、柔軟性とシンプルさを両立させることは難しかった。
三層アーキテクチャは柔軟ではあるものの、管理ポイントが多く運用負荷が増大しがちだ。一方のHCIは構成がシンプルになる反面、特定のハイパーバイザーと密結合しやすい構造のため、後から別のハイパーバイザーに切り替える際には大きな制約が生まれてしまう。
近年のライセンス問題は、こうした構造的な課題をあらためて企業に突きつけた。「特定の製品やベンダーに依存しすぎるリスク」をどう最小化するかは、多くの企業にとって避けて通れないテーマになっている。
次ページでは、この“ハイパーバイザーに振り回されない”インフラを実現するための新しいアプローチについて解説したい。